invertedsky’s blog

初めまして。本の感想とかを書いていけたらと思ますが、どうなるかはわかりません。

本の紹介~All you need is kill~

昨日読み終わった本を紹介しようと思う。

タイトル通り、「All you need is kill桜坂洋著)」という本で、SF小説だ。

All You Need Is Kill (JUMP j BOOKS)


またこれは今調べて初めて知ったのだが、この本はラノベということだ。

私は今までラノベを読んだことが無かったものの、読みながら「なんかラノベっぽいな」と思っていたのだが、なるほど今納得した(私が読んだのは小畑健がイラストをつとめたペーパーバック版(上の写真のもの)だったため、イメージしていたラノベの形とは少し違っていた)

この作品は2014 年に、トム・クルーズ主演でハリウッド映画として公開された映画「All you need is kill(邦題)」の原作にあたる作品で、知っている方や、あるいは映画を見たことがある方も多いかと思う。

オール・ユー・ニード・イズ・キル(字幕版)



また小畑健による漫画化もされており、こちらも有名かもしれない。


All You Need Is Kill 1-2巻 セット


とにかく、小説、漫画、映画と様々な形で人々の目に触れる機会の多いこの作品は、一般的に有名であり、また人気のある作品だと言えるかもしれない。


私も映画は以前見たことがあり、漫画のほうも、(なぜか)一巻と途中までなら読んだことがあった


ということで、だいたいどういった内容なのかは把握した上で、最後に原作である小説を読んだということだ。


で、前置きが長くなってしまったが、肝心の内容について触れていきたいと思う。


ちなみに本の感想ということなので、一部ネタバレが含まれるので、気にされる方はご注意を
















内容としては、簡単にいってしまえば、戦場を舞台にしたループもののSFだ。


時代はおそらく今現在よりも未来の話で、物語の基本的な舞台は日本。


戦場といっても人間と戦うのではなく、相手は「ギタイ」と呼ばれる謎の生命体


話の中では、地球外からきたものだと説明されていた(と思う)


そんなギタイに対して、機械の鎧であるアーマースーツを着て戦う人類の精鋭軍だが、ギタイに対してはまるで歯が立たず、戦況は酷い状態が続く


しかし、そこで圧倒的なチカラにより、ギタイを薙ぎ倒している英雄が一人いる。それがこの作品のヒロイン、リタ・ブラタスキだ。


そして主人公であり、初年兵の新米兵士が、キリヤ・ケイジという青年だ


物語はこの二人を中心とし、動いていく


キリヤ・ケイジは初めての戦場でギタイにやられ、呆気なく戦死してしまう


しかし、目が醒めると、そこはベットの上


しかもどうやら戦場で戦死した前日で、場所は基地


最初は戦死したのが夢だったのかと思ったが、戦死する度に同じ日のベットの上で毎回目が醒める


彼は現状を理解し、自らの未来を変えるため、行動しだす…


といったものだ


正直、ここまで話の説明だけで長くなるとは思ってなかった笑


まあとにかくそんな内容なのだが、私個人の評価は、「普通に面白い」というところだろうか


アマゾンの評価でつけるなら、五段階評価の3.5か4あたり


悪くはないが、とても良いというわけでもない


理由を挙げる


良かったと思った点は、まず話が分かり易いという点だ


物語はわりとシンプルに進み、特に婉曲な表現が作中で出たり、登場人物の難しい心理描写などもない


状況の説明や登場人物の説明、行動、心理が分かり易く、スラスラと読み進めていける


またループものならではの部分も、面白いといえる


同じシーンで、途中まで登場人物が同じ会話をしていても、今までになかったアクションが入ることによって、その後の展開が変化していく、といったことだ


では、個人的に評価を下げた部分はどこか


まずは、ストーリーが単調すぎること


これは良い部分で上に挙げたストーリーが分かり易いといったことと表裏一体であるところなのだが、ストーリーが分かり易いため、逆に言ってしまうと深みがない


つまり本を読みながら、「この登場人物はこのシーンに何を考えていたのか」や「このシーンのこの発言、しぐさや行動は、何を意味しているのか」といったことを考える余地はないということだ


もちろんこれは完全に好みによるものなのだが、個人的にはどちらかというと、「読みながら考えさせられるような、スッと読んでいけない」小説が割と好きだったりする


なので、そういったことを少し感じてしまったということだ


もう一点は、やたらと(一部の)アメリカ映画でよく使われるような汚い表現や、カタカナ語が多いということだ


特にファ⚪︎ク


とりあえずこれの言葉が出でくる


出てくる位なら全然問題ないが、だいぶ出てくる。これでもかと出てくる


またジャパンやチャイナ、オキナワ、JP(日本軍のこと)US (アメリカ軍)、クソ、クソったれ、ビッチ、ボーソー半島、トーキョー、などもよく出る


まあ正直読んでるうちに慣れたし、「(実際そうだったのだが)読んだことないけどなんかラノベっぽいな」と思っていたら気にならなくなり、むしろこういった言葉や言い回しが、物語の世界観を作っているのだと思うようになってからはそれで良いと思ったが、ただなんというか、それこそアメリカのハリウッド映画によくある、とりあえずファ⚪︎クばかり言う登場人物と、派手な演出で、内容は全くない作品を見ているような、そんな気分に(最初だけだが)なったということだ。


まあとりあえず、こんな感じだ


感想としては、先ほども述べた通り、「普通に面白い(が、特に強い印象に残る作品でもない)作品」ということになる


本自体はページ数も多くはなく、すぐに読めるので、まだ読まれてない方は是非漫画か小説をお近くの本屋や古本屋で買うか、amazonでポチるか、図書館で借りるなどして、読んで見てほしい


ちなみに映画の2作目の製作が決まっているというのを、先ほどネットで見かけたので、まだの方は映画から入られるのも、良いかもしれない。